「個人ができる円安対策は?」
「円安時にメリットを受ける企業を知りたい。」
この記事では「円安時の個人・企業のメリットやデメリット」について解説していきます。
お読みいただければ「円安・円高とは何か」や「円安時にするべきこと」など、円安時でも損をしない方法が分かり、お金を増やせるかもしれませんよ。
目次
円安・円高について詳しく解説
- 円安とは他の通貨と比べて円の価値が低くなること
- 円高とは他の通貨と比べて円の価値が高くなること
- 円安・円高はこうやって覚える!
円安とは他の通貨と比べて円の価値が低くなること
円安とは、他の通貨に比べて円の価値が相対的に低くなっている状態を指します。一般的に円安や円高の基軸通貨は米ドルであるため、円安は米ドルに対して円の価値が低くなっています。
例えば、アメリカに海外旅行する場合を考えてみましょう。かつては1ドル=約110円であったため、11万円あれば1,000ドルに交換することができました。
しかし2023年現在では、1ドル=約130円という円安相場なので、13万円も必要になります。
このように円安時は円の数字が大きいので円高と誤解してしまいますが、1ドルと交換するためにより多くの円が必要になるのが円安です。
円高とは他の通貨と比べて円の価値が高くなること
円高とは、他の通貨に比べて円の価値が相対的に高くなっている状態を指します。円安の逆の状態と考えると分かりやすいでしょう。
先ほどの海外旅行の例で考えてみましょう。もし1ドル=約110円まで戻ったとしたら、1,000ドルと交換する場合、11万円で済みます。この状態が円の価値が高くなっている円高です。
また円高時は円の数字が小さくなるので円安と誤解してしまいますが、1ドルと交換するためにより少ない円で済むのが円高です。
円安・円高はこうやって覚える!
円安、円高とはどういう状態かを理解していても、為替情報をパッと聞いただけでは判別しにくいです。そこで、忘れにくい覚え方をご紹介します。
円安の場合、円の価値が安くなるため、1ドルを買うのに必要な円は増えます。結果、ドル円の価格が上がります。
反対に円高の場合、円の価値が高くなるため、1ドルを買うのに必要な円が減ります。結果、ドル円の価格が下がります。
円安時にするべきこと
- 国内製品を選択する
- 外貨積立やつみたてNISAを行う
国内製品を選択する
個人でできる円安対策の一つに、国内製品に目を向けることが挙げられます。国内製品は使用する原料から製造まで国内で完結するため、為替レートの影響を受けにくいです。
そのため、円安時に国内製品を選択することで生活への影響を抑えることができるでしょう。
しかし国内製品のものでも、製造過程などで輸入している石油を使用している場合は円安の影響を受けて価格が上昇する可能性があります。
製造過程などは自分で判断することが難しいですが、まずは身近なものから国内製品を選ぶようにすることをおすすめします。
例えば、朝食を輸入品のパンから国内産のお米に変更するなど実行しやすいことから始めてみましょう。
外貨積立やつみたてNISAを行う
個人でできる円安対策には、外貨積立やつみたてNISAを行うことも挙げられます。円安時は円の価値が他の通貨に比べて低くなっているので、円以外の通貨(外貨)を用意すれば良いのです。
しかし一度に大金の円を外貨に替えるのは抵抗がありますし、円高時に損をしてしまう可能性もあります。そこで少しずつ円を外貨に替えていくことができる「外貨積立」を利用してみましょう。
外貨積立は複数回に分けて外貨を買うので、円安時に後先考えずに買い過ぎてしまうというリスクも減らすことができます。
ただし、銀行の外貨積立は手数料が比較的高いので、外貨積立をするなら証券会社を選びましょう。
編集部厳選!おすすめ証券会社5選
証券会社名 | おすすめポイント | 口座数 | 取引手数料 | つみたてNISA | iDeCo | 口座開設日数 | 詳細 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
PayPay証券 | 積立設定の選べるパターンが豊富なので、預け入れのタイミングを迷う方やコツコツ投資したい方におすすめ | ◯ 約23万口座 ※2021年7月末時点 |
◯ ・「基準価格」に0.5%を乗じた価格 ・「基準価格」に0.7%を乗じた価格 ※「基準価格」は直近の気配値または市場価格を参考に算出 ※乗じるパーセンテージは取引時間帯により変動 |
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DMM株 |
ネット証券で初めて国内株式だけでなく、米国株式も信用取引の担保にできる |
非公開 |
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SBI証券 |
2022年度「問合せ窓口格付け」と「Webサポート格付け」で最高評価の三つ星を獲得 | ◎ 840万口座 |
◯ 【1注文の約定代金】 5万円以下:55円 10万円以下:99円 20万円以下:115円 50万円以下:275円 100万円以下:535円 150万円以下:640円 3,000万円以下:1,013円 3,000万円超:1,070円 |
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楽天証券 |
楽天カードと楽天キャッシュの利用で、ポイントをお得に貯めることができる | ◎ 800万口座以上 |
◯ 【1注文の約定代金】 5万円以下:55円 10万円以下:99円 20万円以下:115円 50万円以下:275円 100万円以下:535円 150万円以下:640円 3,000万円以下:1,013円 3,000万円超:1,070円 |
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「定期自動入金サービス」というサービスを手数料無料で利用することができるため便利 | ◯ 218万口座 |
◯ 【1注文の約定代金】 5万円以下:55円 10万円以下:99円 20万円以下:115円 50万円以下:275円 100万円以下:535円 150万円以下:640円 3,000万円以下:1,013円 3,000万円超:1,070円 |
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外貨積立またはつみたてNISAを行う際におすすめな証券会社5選
初心者でも使いやすいアプリ
PayPay証券
出典:PayPay証券
おすすめポイント
- 3タップで取引ができるアプリ
- 選べる積立設定が豊富
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公式ページ記載のキャンペーンコードの入力を行い、新規口座開設されたお客様が対象です。
2022年11月1日~2023年1月31日まで開催中。
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PayPay証券
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3タップで取引ができるアプリ
PayPay証券のアプリは、1,000円単位で日本株や外国株を購入することができます。
銘柄を選択して金額を指定し、「買う」ボタンをタップするだけで取引が完了するので、初心者でも簡単に操作できます。
選べる積立設定が豊富
PayPay証券の積立設定では、毎日・毎週・毎月の3パターンから自動的に円預金を外貨預金に預け入れることができます。
また、積立時刻も10時・14時・18時・22時・2時から選ぶことができます。
送金手続きをしなくてもいい
PayPay証券には、PayPayマネーも使える「おいたまま買付」というサービスがあります。
通常は買付の際、証券口座に送金手続きをしなければいけませんが、「おいたまま買付」では送金手続きをせずに株式や投資信託を購入することができます。
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PayPay証券
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1つのアプリで国内外の株式を取引できる
DMM株
おすすめポイント
- シームレスな取引ができるアプリ
- 米国株式を信用取引の担保にできる
- 取引手数料が無料
1ヶ月間の取引手数料無料
新規口座開設で、口座開設完了日から1ヶ月間、国内株式の取引手数料が無料です。
(口座開設完了日はマイページで内部者情報のご入力が完了した日)
\取引手数料が0円/
DMM株
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シームレスな取引ができるアプリ
DMM株のアプリは、スマホ版でもPC版でも1つのアプリで国内株式と米国株式の両方を取引することができます。
したがって、幅広い国内外の株式の中から最適な投資先を選択でき、資金振替をする必要もありません。
米国株式を信用取引の担保にできる
DMM株では、ネット証券で初めて国内株式だけでなく、米国株式も信用取引の担保にできます。
米国株式を担保にすることで、投資資金が保証金に算入されて資金効率が上がったり、投資の幅が広がったりするというメリットがあります。
取引手数料が無料
DMM株の米国株式の取引手数料は、約定代金に関わらず一律0円となっています。
取引にかかるコストは、売買時の為替スプレッドが1ドルあたり25銭、配当金受取時の為替スプレッドが基準為替レート-1円のみです。
\取引手数料が0円/
DMM株
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選べる積立方式は3パターン
SBI証券
おすすめポイント
- 対応面で評価されている
- 積立方式は3パターンから選べる
- クレカ決済でポイントが貯まりやすい
抽選で3,000円がもらえる
エントリーを行い、期間中に国内株式を3回以上お取引(約定)されたお客さまが対象です。
2023年1月4日~2023年1月31日まで開催中。
\三つ星評価の顧客対応/
SBI証券
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対応面で評価されている
SBI証券は、2022年度の「問合せ窓口格付け」と「Webサポート格付け」で最高評価の三つ星を獲得しています。したがって、投資初心者でも安心して利用しやすいでしょう。
積立方式は3パターンから選べる
SBI証券のつみたてNISAは、積立方式を「毎月」「毎週」「毎日」の3パターンから選ぶことができます。
購入のタイミングを分散させることができ、より効率良く積み立てることが可能です。
クレカ決済でポイントが貯まりやすい
SBI証券のつみたてNISAでは、投資信託の積立購入時に三井住友カードを使うことができます。クレカ決済をすることで、三井住友カードのVポイントが決済額の最大5.0%貯まります。
\三つ星評価の顧客対応/
SBI証券
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楽天ポイントが貯まる
楽天証券
おすすめポイント
- 楽天ポイントが貯まりやすい
- 投資信託の取り扱い数が184本と多い
- 投資情報コンテンツが豊富
抽選で最大8,000ポイントプレゼント
エントリーを行い、国内株式の現物取引をすると抽選でもらえます。
2023年1月4日9:00~2023年1月31日16:00までエントリー受付中。
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楽天証券
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楽天ポイントが貯まりやすい
楽天証券のつみたてNISAでは、購入時に楽天カードと楽天キャッシュを利用すると、決済額の0.5%分のポイントがもらえます。
また楽天ポイントは1ポイント=1円から投資に利用できます。
投資信託の取り扱い数が184本と多い
楽天証券のつみたてNISAは、184本の投資信託を取り扱っています(※2022年12月22日時点)。このように幅広いラインナップな上に、手数料が無料なのも嬉しい点です。
投資情報コンテンツが豊富
楽天証券では、投資情報メディア「トウシル」や口座開設者は無料で利用できる様々なツールを提供しています。
これらを活用することで、投資初心者でも商品の選び方に困らないでしょう。
\投資信託取り扱い数が184本と豊富/
楽天証券
無料で口座を開設する
ポイント還元率が高い
マネックス証券
おすすめポイント
- 自動で入金ができる
- ポイントの還元率が1.1%と高い
- 米国株をお得に購入できる
米国株取引手数料を最大30,000円キャッシュバック
初回入金後20日間の米国株取引手数料(税抜)が、最大30,000円分まで米ドルでキャッシュバック。
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自動で入金ができる
マネックス証券は、「定期自動入金サービス」というサービスを手数料無料で利用できます。
これは毎月1回の引き落としの際に、指定の金額をつみたてNISAの口座に自動で入金するというものです。
ポイントの還元率が1.1%と高い
マネックス証券のつみたてNISAでは、マネックスカードで決済をすると、業界最高水準である決済額1.1%のポイントが貯まります。
しかしポイント還元率を1.1%にするには、毎月買い付ける金額を1,000円以上にする必要があります。
米国株をお得に購入できる
マネックス証券では米国株デビュー応援プログラムとして、最大3万円のキャッシュバックがあります。その他にもお得な特典があるので、米国株取引に興味がある人はおすすめです。
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マネックス証券
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円安でメリットを受ける銘柄・セクター・企業は?
円安のメリットを受けやすい銘柄は以下の通りになっています(※2022年5月23日時点。マネックス銘柄スカウター調べ)。
- アウトソーシング
- トリケミカル研
- 太陽H
- 荏原製作所
- ダイキン工業
- ダイフク
- TDK
- santec
- シマノ
- 島津製作所
- 東京精密
- A&DホロンH
- SHOEI
- 東京エレクトロン
- ミスミG
また、円安のメリットを受けやすいセクターや企業を見極めるポイントは、自動車や電機といった輸出比率が高いことです。円安によって輸出競争力が増し、外貨収入が見込めるからです。
しかし為替に業績を影響されまいと、現在はそのような企業が減少してきています。そこで国内生産比率や世界シェアが高い企業が注目されています。
主なセクターとしては、電子部品や精密機器、電子材料などが挙げられます。
円安の個人へのメリット・デメリット
- 海外資産の価値が相対的に上がる
- 輸入品が高くなる
- 海外旅行の費用が高くなる
海外資産の価値が相対的に上がる
円安時では、円の価値が他の通貨と比べて低くなります。一方で、米ドルなど円以外の通貨の価値は相対的に高くなります。
したがって、海外資産を保有・投資している場合は、利益を得やすくなります。
日本株は株高になりやすいので、あまり日本株に投資することはおすすめしません。しかし、日本株の中でも割安で高配当の株はあります。
そのような株に投資することで、値上がり益や配当金を受け取れるかもしれません。
輸入品が高くなる
日本は食料や衣類など生活必需品の多くを海外からの輸入に頼っています。しかし円安になると、輸入コストが高くなるため生活必需品などの物価が上がります。
また、原油などのエネルギー資源も値上がりする可能性があります。
一方、賃金が上がるわけではないので、支出だけが増えてしまい生活が苦しいと感じることが多くなってしまいます。
特に株式などの金融商品を保有していない場合は、資産が目に見えて減っていきます。円高時に輸入品を買いだめしておくなどして、物価の高騰に備えておきましょう。
海外旅行の費用が高くなる
先述の通り円安時では1ドルと交換するのにより多くの円が必要になります。したがって、円安時の海外旅行は円高時に比べお金がかかってしまいます。海外旅行をするなら円高時にしましょう。
一方で、海外からすると日本のモノやサービスは安くなります。そこで、日本に来る外国人旅行者が多くなります。
外国人が訪れる観光地などでは、円高時より多くの利益が見込まれるでしょう。
円安の企業へのメリット・デメリット
- 輸出産業の業績が伸びやすい
- 輸入産業の利益が減る
輸出産業の業績が伸びやすい
円安時では、個人よりも企業側のメリットが大きくなります。円安になると、海外で自動車や電子部品などの輸出製品がよく売れるようになるからです。
1円円安に動くだけで、自動車産業の業績が数億円単位で上がる可能性もあります。海外に安く製品を売ることで、輸出企業の価格競争力が高まり、収益が増えます。
これまで、1ドルの製品を売って100円の利益を得ていたところ、1ドル=120円の円安になると20円も売上高が増えます。このように、主に輸出企業の業績アップが見込めるでしょう。
輸入産業の利益が減る
一方で、輸入産業にとっては不利になります。先述したように、円安時には輸入コストが高くなり、様々な輸入製品の物価が高くなるからです。
日本は衣類のほとんどを中国やベトナムからの輸入に頼っています。また、とうもろこしや小麦はほとんどアメリカからの輸入で賄っています。
このような輸入製品が高くなると、消費者の購買力も下がります。よって、輸入産業の利益が減ってしまうのです。
円高の個人へのメリット・デメリット
- 輸入品を安く買うことができる
- 海外旅行の費用が安くなる
- 海外資産が目減りしてしまう
- 日本株が株安になる
輸入品を安く買うことができる
円安時とは異なり、円高になると海外のモノ・サービスを安く買うことができます。円高時では、海外の通貨よりも日本円の価値が高くなるからです。
日本は輸入品に頼っているため、輸入品を安く買えることは日本人の生活にとって大きいでしょう。
石油などの資源をはじめ、ワインや食材などの輸入品を円安時よりも安く購入できます。このように円高時では、企業よりも個人側のメリットが大きくなります。
海外旅行の費用が安くなる
海外のモノだけではなく、サービスも円安時と比べて安くなります。
したがって、海外旅行をするなら円高のタイミングが良いでしょう。旅費や現地での買い物などの費用をお得に賄うことができるからです。
為替レートは日々変化するものの、旅費やモノの値段は急には変わりません。日本円が高いときに海外の通貨に両替して多くの外貨を手に入れておきましょう。
一方、海外旅行から帰ってきた際は、円安を利用することで多くの日本円を手に入れることができます。
海外資産が目減りしてしまう
海外資産に投資をしている方は、円高時は注意が必要です。円安時では海外資産の価値が上がりますが、円高になると資産価値が下がってしまうからです。
円高になる前に保有していた海外資産を円高になったタイミングで日本円に換金すると、為替レートの変動によってお金が減ってしまう「為替差損」が発生する可能性があります。
しかし「為替差損」は日本円に換金しない限りは発生しません。したがって、日頃から為替レートの動向をチェックしておきましょう。
日本株が株安になる
円高では円の価値が高くなるため、日本人にとっては米国株などの外国株をお得に購入できます。
一方、日本の景気が良くて企業の業績が好調なときは円高になりやすくなります。すると日本の国債や日本株を購入する海外投資家が増えます。
したがって日本人の場合、円高時には日本株を売却して、外国株を購入することで利益を得やすくなります。
「円安・株高」「円高・株安」と覚えた上で、円安・円高を上手く利用して資産を増やしましょう。
円高の企業へのメリット・デメリット
- 輸入産業の業績が伸びやすい
- 輸出産業の業績が落ち込みやすい
輸入産業の業績が伸びやすい
企業にとっても、輸入品を安く買えることはメリットです。材料や燃料などの輸入を安く済ませられるので、輸入コストが減り、利益を最大限得ることができるからです。
海外から商品を輸入する業者は、円安時と同じ額の円を支払っても、円高時の方がより多くの量の商品を手に入れることができます。
商品の量が多くなると、単価は下がります。すると、消費者の需要が高まってどんどん売れていくでしょう。
このようにして、輸入産業の業績は右肩上がりになっていきやすいです。
輸出産業の業績が落ち込みやすい
輸入産業の業績が上がる一方で、自動車などの輸出産業の業績は低迷してしまいます。日本の輸出製品が高くなってしまうため、海外で売れにくくなるからです。
円高で悪影響を受けるのは輸出産業だけではありません。海外旅行客が減ることによって、観光業も業績不振に陥ります。
また円高が続くと、景気が悪化していき従業員の収入が減ってしまうこともあるでしょう。すると、モノやサービスの売れ行きが悪くなり、不景気の悪循環につながる可能性があります。
日本は輸入に頼っているため、個人への影響が大きいのは円安
円安・円高のどちらがいいのかは、個人・企業という立場によって異なります。
日本はエネルギー資源や原材料を輸入に頼っています。輸入のコストが高くなると輸入品の価格上昇に直結しやすくなります。
所得が増えない状態で円安が進むと、家計が圧迫される可能性が高まります。また海外旅行にかかる費用も高くなるので、グローバルな経験をしにくくなります。
したがって、円高よりも円安の方が個人が受ける影響は大きくなります。
今後円安はどうなる?
- 直近の円安トレンド
- 今後の見通しを予測!
直近の円安トレンド
2022年は様々な要因から円安トレンドが続いていました。2022年3月28日には、約7年ぶりに125円に到達し、その後10月には150円まで上昇しました。
日本の政策としては2022年3月29日に「連続指値オペ」、9月22日に日本銀行が円買いドル売りの為替介入を行いました。しかし一時的に円安は落ち着いたものの、再度円安が加速していました。
一方で最近は、ドル安円高に傾いています。2023年1月現在、1ドル=約130円で取引されているので、一時と比べると円安は落ち着きつつあります。
今後の見通しを予測!
2023年1月現在は日本、アメリカともに金融引き締めを行っています。
しかしアメリカが積極的な利上げ方針を掲げている一方で、日本は当面の間消極的な方針が続いていましたが、2022年の年末に利上げを発表しました。
またアメリカでは物価上昇に対する懸念が広がっていて、2022年に入ってから米国株は下落しています。今後も米経済への不信感は続いていく見込みです。
日本では、2022年から貿易赤字などによって円安が加速しています。現在は少し落ち着いているものの、まだドル安円高には程遠いと言えるでしょう。
円安対策に米ドル円の取引を始めてみよう
本記事では、円安・円高のメリットやデメリットを中心に解説してきました。
現在は一時に比べると急激な円安トレンドではないものの、今後もしばらく円安が続く見込みです。しかし個人への影響が大きい円安時でも、対策をすることで利益を得ることはできます。
円安時は海外資産の価値が相対的に上がるので、この機会に米ドル円の取引を始めてみてはいかがでしょうか。
「外貨積立」であれば、一度に多額の円を外貨に替えずに済むのでリスクを低減することもできます。本記事を参考にして、円安時でも損をしない方法で資産を増やす工夫をしてみましょう。